鉄 道

兵 庫


 余部橋梁


   訪問日


 2014年 4月


詳 細


 兵庫県 香美町 余部にある橋梁です。
 JR山陰本線の鎧駅と餘部(あまるべ)駅の間にあります。
 橋長は310mで大した橋ではありませんが、観光地化していた事もあり鉄道橋では日本で一番有名だと思います。

 2010年に2代目としてコンクリート橋に架け替えられました。
 今までにも何度か新線建設や架け替えが検討されましたが、事業費の都合などで補強改良で乗り切ってきました。
 ですが、落下物や飛来物、風による規制、雪や雨、騒音、老朽化など色々な要因が重なりついに架け替えとなりました。
 新橋梁では前述の問題を解決する為にいろいろ工夫がなされています。


 初代は鋼製トレッスル橋で独特な構造と美しい朱色が特徴で「余部鉄橋」と呼ばれ多くの人に親しまれていました。
 1912年に架橋されてから98年間にも及ぶ運用実績を残し役目を終えた鉄橋は一部を残して解体され、
 大学や鉄道総研にて強度や錆等の試験に使用されています。
 一部残された鉄橋は「空の駅」として観光客に公開されています。

 初代は開通当時からきめ細かな保守・維持作業を行ってきたのと、設計が適切で精度の高い工事で建設された為、
 阪神淡路大震災後の建築基準にもアンカー増設と一部改良で十分クリアできるほどの強度があったそうです。
 そのおかげで一部が残され展望台として活用されています。

 開通時は餘部駅は無く、住民の人達は列車の合間を見て橋梁やトンネルを歩いて隣の鎧駅に行っていたそうです。
 餘部駅は1959年(昭和34年)に開業しました。現在でも駅へは、軽めの山道を登って行きます。

 余部鉄橋の時代、1986年12月に列車転落事故が起こりました。
 突風にあおられた回送中の客車が橋から転落し、下にあったカニ加工工場を直撃した事故です。
 事故現場には、慰霊碑があります。


 橋はコンクリート製の新しい物になってしまいましたが、「空の駅」や「道の駅」が整備され過去の写真などが
 展示されているので、変わらず観光地となっています。
 新橋梁もデザインに優れているので一見の価値はあると思います。
 鉄橋の時にも行ってますのでそちらもどうぞ余部鉄橋(2010-6)


行き方


 大阪、京都方面から舞鶴自動車道や国道9号線を鳥取方面へ行き、養父で国道312号線、
 豊岡で国道178号線へ行くと橋に着きます。
 駐車場は橋の下に道の駅があります。集落内を抜けて山を登ると餘部駅があります。
 餘部駅は徒歩でしか行けません。
 同じくJRの姫新線に余部(よべ)駅という紛らわしい名前の駅があるのでダイヤ検索の際は注意です。






橋の下にある公園に置かれています。
余部鉄橋(2010-6)にある国道を跨いでいた部分です。












脚が照明の柱として使用されています。




橋の真下にある公園。
枕木などの廃材が再利用されています。




列車転落事故の慰霊碑。




余部駅と「空の駅」へ。








軌道がそのままになっています。




余部駅のホームからも行けます。




仮設駅の時通路だった部分。




鉄橋への入り口。
舗装されていますがレールの頭が出ています。








海側には枕木を再利用したベンチが設置されています。




乗り鉄した時に見た風景。




ベンチの足元はグレーチングになっています。




ガラス張りになっている部分。




先端部分は鉄橋時代のままになっています。




次は撮り鉄の誰もが知っている撮影ポイントへ。




この橋は本当に美しい構造デザインです。
建築物や構造物が好きな人には是非見に行ってほしい橋です。




トンネルは開通時のままなので接続する為に新橋梁の橋がクランクになっています。




撮影ポイントから。




余部駅。
新橋梁開通に合わせ新しくなりました。






兵庫県の鉄道写真へ

兵庫県の写真一覧へ